当院の心理療法について
幸福否定理論に至るまで
当院は、東洋医学の理論をベースにした手技の施術院として2000年に開院しました。
患者様の治癒力を最大限に引き出す施術で改善例も多くあり,自信を持って施術を行っていますが、一方で年々増えてくる心因性疾患を研究しているうちに、本人の自然治癒力の向上のみでは改善しない例がある事がわかってきました。
・喘息とアトピー、両方の症状を持っている患者さんは、どちらかの症状が軽減すると、どちらかの症状が強くなる傾向が強い(シーソー現象)
喘息やアトピーだけではなく、何らかの症状が軽減すると、他の症状が出現する例は非常に多い。但し、全体としては少しずつ軽減する。
・患者さん本人が困っている症状が改善すると、他の問題を引き起こす。
・大幅な改善があると、施術の予約当日に発熱などで、キャンセルを繰り返す。
(但し、キャンセルした途端に症状がおさまる)
幸福否定とは
*人間にとって最も難しい事
・自分が本当にしたいことを
・時間の余裕が十分あるうちから
・(外部の要請のよってではなく)自発的にすること
「たとえば、締め切り間際にならないと課題に手がつけられない者が、まだ時間の余裕が十分あるうちに、その課題に無理やり手をつけようとした場合を考えてみよう。
まず、さまざまな雑念が沸くなどして、 その課題を始める態勢に持ってゆくこと自体が、 非常に難しいであろう。机を使う仕事であれば、机の前に坐るまでに、 実に長い時間がかかる。努力の末、ようやく覚悟を決めて座っても、 今度は、別のことをしたい気持ちが強く沸き起こってくる。娯楽的なことをしたくなったり、片づけをしたくなったり、 無関係の本や雑誌を読みたくなったり、 横になりたくなったりするのである。これが“現実逃避”とか“時間つぶし” と言われる現象の本質である。
そうした逃避的誘惑を何とかこらえて、 無理に課題に取りかかろうとすると、 今度は反応が起こるようになる。あくびが出たり眠気が起こったりすることもあれば、 頭痛や下痢や脱力などの身体症状が出ることもあるし、 鼻水やかゆみや喘息などのいわゆるアレルギー症状が 起こることもある。
さらに抵抗が強くなると、食物やアルコールの乱用に走る者もあれば異常行動に走る者もある。
ほとんどの場合は、そうした抵抗に耐え切れなくなり、 そこまで強い反応前にやめてしまうであろう。
しかし、それでも本腰を入れて強行しようとすると 反応はもっと強くなる。身動きができないほど、 脱力感が強くなったり、急速に眠り込んでしまったり することもあれば、自滅的な行動に耽ったりすることもあるのである。しかし、その努力をやめれば、 そうした症状はたちどころに消える。
このような症状は、自分を前向きにしようとする努力 を阻止する形で起こる。これが幸福否定の現れなのである。
ここではまた、締め切り−つまり、外部からの要請− がある場合の話である。では、もし締め切りというものがなく、 全く自発的に自分のしたいことをしようとした場合には、 容易に想像がつくように、ほぼ例外なくその課題にほとんど、 あるいは全く手がつけられないまま一生を終えてしまう。 」
(引用:『なぜあの人は懲りないのか 困らないのか』/ 笠原敏雄著)
幸福否定は個々によって、症状の出方や強さが違いますが、比較的多いものを挙げてみたいと思います。
様々な幸福否定
*性格的な問題
・リラックスできない(休めない)
・考えなくてもいいことを考えてしまう
・楽しむ事ができない
・自分の主張ができない
など。
*自立に関する問題
・登校拒否
・経済的に自立できない
・対人依存
など。
*愛情に関する問題
・愛情がわからない
・親しい人間関係がうまくいかない、家族の問題
・不倫
など。
*自滅的な行動
・浪費・ギャンブル
・過度な嗜好品・アルコールの問題
など。
*生き方の問題
・自分のやりたい事がわからない
・もっと能力を発揮したい
など。
*疾患
心身症、
うつ病、神経症
パニック障害、解離性障害
発達障碍、自閉症
パーソナリティ障害、統合失調症
など。
以上が、比較的よく見られる例ですが、上記の例に当てはまらない症状も多くあります。
心理療法が該当するかわからない方は、30分の無料相談を受け付けておりますのでご利用下さい。